━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━       □■□ 新たな決意で臨床の現場へ □■□ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ *2010年、明けましておめでとうございます。  今年もどうぞ宜しくお願い申し上げます。  大寒波の日本列島ですが、先週末私は福島県の病院にセミナーで伺いました。  目の前が真っ白の猛吹雪の中、休日にも拘らず多くの看護師の方々が参加して  下さり、真剣に聞いていただきました。本当にありがたいことでした。待って  いる人がいる、が私のエネルギー源でもあります。今年も全国区です。 *新年を迎えまだ1ケ月しか経ってないのに、随分と時間が経過したように思わ  れます。カウンセリング外来で出会った方々も例年を上回る多人数となり、毎  日真摯に命と向かい合っています。年間約2,500名の外来、開業以来約20,000名  の命との対峙です。  私が一日の臨床を開始する時に、いつも目を閉じて思いを巡らすことがあります。  それは、人生で初めてのカウンセリング現場での場面です。あの時のドキドキ感、  ハラハラ感、不安満タンの感覚、動悸もしていたと思います。そんなひとつひと  つを、毎日の外来の始まりに思い起こしてから臨床を開始します。私の原点だか  らです。これまでに類似のケースはあっても、同一のケースは今までひとつもあ  りません。それが医療の臨床現場の怖さだと痛感しています。同じ疾病名でも、  症状は似ていても、微妙に違うのです。性格も気質も、生育歴も、認知も、全く  違う我々人間ですから、当然ではあります。カルテの裏側に人生がある、との先  達の教えを心に秘めながらの毎日です。だから、襟を正して臨まなければならな  い、といつも肝に銘じています。 *1/12に厚生労働省・中央労働災害防止協会主催の、平成21年度心の健康づ  くりシンポジウムが東京で開催されました。  今の産業保健の現場で求められているのは、若い世代に散見される現代型うつ病  にどう対応していったらいいか、に尽きると思います。  プログラムの中で、NPO法人MDA(うつ・気分障害協会)理事長山口律子氏の  講演は、現場で孤軍奮闘している我々にとっては、方向性を指し示す要点がぎっ  しりと詰まった内容で、とても有難く納得のいくものでした。僭越ではあります  が、山口先生のレジメを別添にて転記しましたので、ご参照下さい。  http://www.fujii-junko.com/mailmagazine/mda.pdf  現場を預かっている者であれば、ウンウンと頷けて、ストンと合点がいく内容ば  かりだったと思います。 *今年も医学学会や多くの講演を拝聴しながら、更に研鑽を積み上げて、怯むこと  なく果敢に臨床の現場で学んでいく決意でおります。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━